解 説
webサイトで成果をあげるには、コンテンツマーケティング(良質なコンテンツでユーザーを集め、目的の行動を起こさせる事)が重要です。基本的には、ターゲットの属性に合わせた、誰もが読みたくなる記事やサービス情報が豊富に掲載されているサイトにする事で自然と集客数が増えていくのですが、ネタ選びから取材〜ライティング等の労力がかかるので、頻度高く良質な記事を書き続けるのは、結構難しい事なのです。今回は、そのために必要な準備や心構え、運営のポイントについてご紹介します。
1コンテンツマーケティングは長期的視点で考えましょう。
2コンテンツマーケティングで陥りやすい状態。
コンテンツマーケティングでの挫折ポイントをざっと挙げてみました。
中でも多いのは、「なかなか効果が出ない」「どうすれば効果が出るのかがわからない」「記事のネタが切れてしまう」という事ですが、
原因を予め把握して対策を準備することで、挫折しずらい運用体制をつくる事ができます。
3持続可能な運営体制づくりには、ゴール設定がなによりも肝心です。
コンテンツマーケティングのゴールを明確にすることで、そのための戦略づくりや必要な運営体制を構築していくことができます。
コンテンツマーケティングには様々な効果(ゴール)が期待できます。
コンテンツマーケティングのゴール例
- ■ 新規顧客を獲得する
- ■ 潜在顧客をリスト化する
- ■ 認知度を向上させる
- ■ オンラインショップでの直接的な売上向上
- ■ ロイヤリティを向上させる
- ■ サービスの理解度を促進させる
ゴールはなるべく優先度をつけながら2〜3つ程度まで絞り込むようにしましょう。
勿論、1つだけにしぼってもOKです。
4ゴール設定に基づいて、戦略を立てる。
ゴール設定ができたら、具体的なコンテンツ戦略を立てていきます。
どのターゲットに、どのようなコンテンツを配信して、どのような行動を起こさせるのかを整理していきましょう。
ターゲットを明確にする
ポイントは年齢層や性別などのセグメントだけでなく、購買までの意思決定の段階によって分類していくのが良いでしょう。サービスを知らない潜在層、サービスを探している比較検討層、すでに顧客となっている既存客の層など、購買段階によって効果的なコンテンツや接触方法が異なりますので、なるべく詳細に設定しましょう。ペルソナを作成して具体的なターゲットイメージを作るのも1つの方法です。
コンテンツを企画する
各段階のターゲットニーズに応える為に、コンテンツを企画します。企画を考える際のヒントは、既存客や優良顧客の行動を調査して、お客さまが何をきっかけに商品やサービスを知ったのか、どこに納得感を持って購入を決めてくれたのか、購買段階を後押ししたトリガーとなる「きっかけ」を探してヒントにしていきましょう。
コンテンツを通じて行動を促す為のアクション
コンテンツにはターゲットに何らかの態度変容を起こさせ、購買行動を後押しするアクション(仕掛け)が必要です。商品を知らない人に知ってもらう、ショップサイトへ誘導する、メールアドレスを登録してもらう、オフラインのイベントに参加してもらうなど、コンテンツを見込み客に行動を起こさせる装置として活用しましょう。
以下はとある住宅メーカーの段階別のターゲットイメージとコンテンツマーケティング戦略です。
このように潜在顧客〜既存顧客までの段階で、どのような媒体に接触し、どのようなコンテンツを見て、どのような行動(ゴール)をさせるか
を綿密に設定していきます。
5ゴール設定と戦略が決定したら、それを実現するために必要な人員体制を組みます。
戦略が決まったら、それを実行するための人員体制を組みます。
具体的には、企画(ネタ)づくり〜取材対応〜ライティング〜チェック〜効果検証〜レポート作成、
という一連の作業をどのくらいの頻度とスピードで実施していくかを見定めて人員体制を組んでいきます。
現実的な話、コンテンツマーケティングをきちんと継続実施するには、会社の部署を新設するくらいの意識が必要です。
司令塔となる専任の役職者1名と作業を行うスタッフ1名は最低限必要ですが、諸事情により人件費を増やせない場合、5名〜10名程度のチームの兼任作業で実施するくらいの人員体制が必要になると思います。
途中でぶつかるのが「ネタ切れ」の壁です。ネタ切れを起こすと配信頻度が落ちたり、安易なコンテンツを掲載しがちになったりと、コンテンツマーケティングの土台が揺らぎ始めますので要注意です。コンテンツ配信当初は人員体制をネタ集め(インプット側)に注力して、常にコンテンツのストックが2〜3つ程度ある状態で継続配信していけるように心がけましょう。
6費用をかけず、ではなく、「費用をかけてでも良質なコンテンツ配信」を行いましょう。
コンテンツマーケティング = 記事を書いてSEO強化での自然流入を狙い広告費はかけない、と認識している人も多いと思いますが、
費用をかけずに、ただ配信数を稼いだ結果、どこにでもあるようなコンテンツの集合体になっては本末転倒です。何よりも大事なのはコンテンツの質ですので、コンテンツ制作の為のデータ資料を購入したり、著名人にライティングを依頼したり、ノベルティを用意するなど、ある程度の予算組みを行なって、なるべく良質なコンテンツを量産していきましょう。
まずはじめに、コンテンツマーケティングでは短期的な成果を出すことが難しい為、長期的に継続していけるか?という視点で考えましょう。
スポーツの種目で例えるならば「長距離走」という事になります。まずは運用担当者を決めて、少なくとも1年間は、頻度高くコンテンツを配信し続ける必要があると思ってください。例えば週に2回配信するとして、それを1年間以上継続できる体制づくり(1年間で100本以上のコンテンツ配信)を目安に実施を検討しましょう。
当初はやる気もあって、頻度高くコンテンツの配信ができていたとしても、途中から「ネタ不足」「他業務との兼任による多忙感」「なかなか集客が伸びない不安感」などによって配信ペースが落ちたり、完全に挫折してしまうことも少なくありません。
そうならない為にはどう準備をすれば良いのか?について解説していきます。